ぼかし肥料を作ろうと米ぬかをベースに好きな材料と水を入れ放置する
2日に1度かき混ぜるが1週間たっても発酵温度があがらない
もしかすると甘酸っぱい良い香りはしていませんか?
これは発酵熱が出る「好気性発酵」ではなく、「嫌気性発酵」の特徴です。
私が作っているぼかし肥料が、水没したことをきっかけに作り直し、保管状況の変化によって嫌気性発酵から好気性発酵へと変わったのでその方法を紹介します。
ぼかし肥料が雨に当たり水没したときの対策

せっかく仕込んだボカシ肥料が雨がはいって水没しちゃった
対策はある?

水没した翌日すぐに対応できたので持ち直したよ!
方法は単純「水気をしぼって、材料を追加でいれること」
ポイントはなるべく早く、腐敗する前にだよ
ぼかし肥料を作って2週間経った頃、ビニール袋で覆っていたが完璧に口を塞いでいなかったため
雨が入り水没してしまいました。
翌日すぐに気づいたので、中にはいった水を出し
さらにタプタプになった米ぬかをしぼり、米ぬか・もみ殻を追加しました。
手持ちの材料があまりなかったので、水分がまだ少し多く水分をとばすため覆いをビニール袋から不織布に変更しました。
不織布に変更したことによって、2日後に表面が乾燥したためかき混ぜる
さらに2日後、ぼかし肥料から発酵熱を感じることができました。
発酵熱を感じてから5日間毎日かき混ぜる中、4日目に白カビを発見し翌日たくさんの白カビが発生していました。
以上のことから、水没したぼかし肥料は、持ちなおすことに成功しました。
ぼかし肥料を仕込んだときの様子はこちら

表面を剥がし中をみると白カビを確認
水没当日(5月3日) | |
1日後(5月4日) | 中にはいった水を出し、タプタプになったぼかし肥料をしぼり、米ぬか・もみ殻を追加 |
覆いを不織布にする | |
3日後(5月6日) | 表面が乾燥、全体を混ぜ合わせる |
5日後(5月8日) | 発酵熱が発生 |
9日後(5月11日) | 白カビを発見 |
10日後(5月12日) | 今までで1番熱が高くなる、白カビも多く発生 |
以降(5月13日〜) | だいぶ水分が抜けているので水を足す 毎日混ぜ合わせ、温度が下がりもう上がらないのであれが乾燥させて完成 |

好気性発酵と嫌気性発酵のちがい
発酵には2種類あります。
空気を必要とする好気性発酵
密閉した環境で作る嫌気性発酵
発酵には菌の働きが必要です
菌の活動を促すエサとなる資材や活発に活動する環境温度が異なります
好気性発酵の特徴
空気が常にある状態で、微生物の働きによって有機物を分解する。
有機物を分解するときに発酵熱を出す。
このとき60度以上の高温になる場合もある。
<好気性を好む菌>
- こうじ菌(穀物・35度で活発)
- 納豆菌(タンパク質や炭水化物・40度で活発)
- 乳酸菌(糖類が必要・嫌気性でも発酵する・37度で活発)
好気性発酵ぼかしの作り方
- 米ぬか
- 発酵菌(納豆菌やコーランネオなど発酵促進剤)
- 好きな有機物(もみ殻、落ち葉、堆肥など)
- 水(全体の50%になるようにする)
以上の資材を混ぜ合わせて、発泡スチロールやプラスチック容器など水を通さない容器に入れ、高さを出すため山型にし不織布など通気性がよいもので覆い麻紐などで縛っておく。(隙間から虫が入らないように)
2〜3日ごとに全体を混ぜ合わせると、発酵熱を感じる
その後1週間ほど熱をだすため、ほぼ毎日混ぜ合わせ水分が足りなければ足します
発酵熱を感じなくなれば完成のため利用開始
もしくは、よく乾燥させ密閉された袋で保管
嫌気性発酵の特徴
- 空気が入らない環境で活動する菌により発酵させる
- 発酵が進むと甘酸っぱい香りがする
- 温度は上がらない
- メタンガスが発生
- 完成まで数ヶ月かかる
<嫌気性を好む菌>
- 乳酸菌(糖類・好気性も可・37度で活発)
- 酵母菌(糖類・常温18度〜で活発に活動する)
嫌気性発酵ぼかしの作り方
- 米ぬか
- 発酵菌(納豆菌やコーランネオなど発酵促進剤)
- 好きな有機物(もみ殻、落ち葉、堆肥など)
- 水(全体の50%になるようにする)
資材は好気性発酵ぼかし肥料と同じで可
厚手の袋に入れ空気を抜きしっかりと口をふさぐ
さらに蓋付きの容器に袋ごと入れると保温・ニオイもれなく良い
雨の当たらない場所で完成まで保管する
※冬に作ると微生物の活動がゆっくりになるので3ヶ月以上かかる

4月18日にぼかし肥料を作りその後の発酵の変化について
資材を混ぜ合わせ、保温対策のため透明ビニール袋の中にいれ日中は太陽にあてることをしていました。
- 4月18日/資材混ぜ合わせ、山型にする
- 4月21日・24日/変更なし、全体まぜ合わせる
表面は日に当たり温かいが中は冷たい

- 4月28日/甘酸っぱい良い香りがする
色が少し濃くなった

- 5月3日/水没
- 5月4日/水抜き、資材追加、覆いを不織布へ変更

- 5月8日/発酵熱を確認・米ぬかの発酵した香りがする
- 5月11日/白カビ確認

- 5月12日/白カビが多くなり一番温度が高い
- 5月13日/乾燥しているので加水
まとめ
ぼかし肥料が雨により水没した翌日に、水分調節をしたことで上手く発酵させることができました
水没までの間
発酵温度が上がらない、甘酸っぱい香りがすることから
かき混ぜて空気を含ませていても、ビニール袋でおおっていたことで嫌気性発酵になっていた
水没後
香ばしい香り、発酵温度が上がる、白カビ発生することから
覆いを不織布に変更することで常に空気に触れることによって好気性発酵になった

以上のことから、
好気性発酵には、常に空気に触れる必要がある
屋根のある場所に保管がおすすめ
長い間放置しない
水没しても早めの対処で持ち直す
ことがわかりました。
完成にはまだ日数は必要ですが順調です。
後日、完成報告します。
ありがとうございました。
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